自虐的

どういう部屋か 良く判らない
照明は比較的明るく 部屋の中はそれなりに見えるのだが 詳細は不明 
オンボロの長めのソファが 部屋のどこだろう 壁から少し離れて 存在感もなく置かれている
その どこだろう 真ん中から少し左に寄ったところで
木製の操り人形が 手足をダラリと垂らして 頭を前に垂らして 置かれている     
ピノキオの 人形だ・・・
死んでいるのだろうか ピクリともしないな
呼吸はしているのか していないのか  でも 微かに空気が蠢いている
完全に乾ききっている
やはり 動かない
 
その 空中で 黒い雲のような存在が 
死にかけている 人形を殺さないように 壊さないように 
注意深く 部屋の中を 伺っている・・・・・・
 
魂は 何かを探し求めてきたのだが
死にものぐるいで 前に前に 何も考えないで ひたすら突き進んできたのだが
物質も 精神も 得られたモノは何一つなかった
 
疲れという 心の異常を残して 
魂は 肉体を離れて 狭い空間を漂うことで 今この一瞬の間 自己を癒そうとしている
 
肉体を離れることだけが 唯一の救い
 
 
 
デビルマンにはなれないけれど